サルヴァドール(Salvador)
サルヴァドールってどこ?
サルヴァドールはバイーア州に位置し、ポルトガル領時代の1549年から1763年までリオ・デ・ジャネイロが新たな首都になるまでの214年間、ブラジル初の首都として栄えた都市。サンパウロから約2,000km、リオ・デ・ジャネイロから約1,700km、ブラジリアから約1,500km離れている。
サルヴァドールの歴史
サルヴァドールの、正式名称はサン・サルヴァドール・ダ・バイーア・ジ・トードス・オス・サントス(São Salvador da Bahia de Todos os Santos)で、諸聖人の日に発見されたことから、「諸聖人の湾の聖なる救世主」を意味している。16世紀初頭に発見され、ポルトガル人により街が建設されたのは1549年。その後、砂糖キビ栽培のためアフリカから多くの黒人が奴隷として連れてこられ、さとうきび、タバコ、金、ダイヤモンドを輸出する港として急速に発展した。現在も人口約300万人のうちの80%が黒人もしくは黒人とインディヘナの混血の人が占めていおり、音楽、踊り、料理、風習などサルヴァドールの文化に影響を与えている。ブラジルの踊り、サンバはこのサルバドールが発祥の地と言われている。
しかし、1763年にブラジルの中心はリオデジャネイロに移り、サルヴァドールは徐々に廃れていった。アメリカ大陸で一番多くのバロック様式建築物が集まっており、1985年にユネスコの世界文化遺産に認定された。1990年に街の修復工事があり、石畳の道とパステルカラーの可愛らしいコロニアル風の建物が立ち並ぶ、ブラジルでありながらアフリカ色とポルトガル色とを合わせ持つ、独特の色文化を感じ取ることができる都市。
サルバドールの治安
観光地では警察官が多く配置されており問題無く観光が出来るが、細い路地や裏道などは治安が悪いので立ち入らない方が良い。特にカメラやスマホの強盗は日常茶飯事なので、貴重品は持ち歩かないようにした方が良い。特に夜間は危険なので、移動はUberやタクシーを使った方が良い。
バイーアの名物
サルバドール市は、郷土料理にも海産物が多く使われている。海の幸をトマトやココナッツミルクで煮て、ヤシの油で味付けしたムケッカ。中身は魚、エビ、貝、タコ、カニ、魚と貝など様々。また、ペロウリーニョの広場や通りで売っているストリートフードのアカラジェもバイーア名物。アカラジェとは黒目豆をつぶしてデンデという油で揚げたもので、街の至る所で屋台を目にする。
サルヴァドールへのアクセス
サルヴァドールへは、バスでの移動も可能だが主要都市から片道20時間以上かかるの。飛行機だとバスと殆ど変らない金額で、1日何便も出ているので飛行機でのアクセスが一般的。ディユタード・ルイス・エドワルド・マガリャエス国際空港(SSA)。
空港から市内へのアクセス
空港からセントロまで約30km離れている。6:00〜21:00の間、30分ごとにセントロ行きの空港バスが出ている。バーハ海岸を経由して、セントロのセー広場まで約1時間(R$3.5)。ウーバーも走っているので、ウーバーを使うのがおすすめ。
サルヴァドール市内観光
サルヴァドール市内には「サルヴァドール・バス」という2階建ての観光バス(R$55(約1,500円))が出ている。主要ホテルや観光案内所で予約可能。2つのルートがあり観光スポットであるバッハ灯台・メルカード・モデーロ・ヒベイラ・ボンフィン教会・イルマン・ドゥルセ記念館などに停車する。また、サルヴァドールは、Uber、タクシーや市バスなどが充実している。タクシーやバスでは強盗などの事件も起きているので、利用する際は注意した方が良い。
サルヴァドール・デ・バイア歴史地区
1985年に世界文化遺産として登録されたサルヴァドール歴史地区は、ブラジルのバイーア州に属しており、1549年から1763年まで、植民地ポルトガル領のブラジルの首都として交易で繁栄していた。その繁栄の影には奴隷貿易でアフリカから多くの奴隷が労働者として連れてこられたという暗い歴史的背景がある。サルヴァドールは、アフリカとブラジルの文化が合わさっており、サンバや格闘技のカポエイラも発祥と言われている。現在は美しい色彩の街並みや建築物が残っていて、大聖堂など見どころが多い。歴史地区はシダージ・アルタ(上町)とシダージ・バイシャ(下町)に分けられ、上下を分ける崖は80mほどもある。
【住所】Salvador Brazil
ペロウリーニョ広場
ヨーロッパ以外で最も多くのバロック様式の建築物が残されているのが、この世界遺産である歴史地区。マイケルジャクソンのPVが撮影された場所としても有名なペロウリーニョ広場。「ペロウリーニョ」とは罪人を公前で吊刑に処した柱のことであり、ここはかつて奴隷売買や、奴隷への拷問が行われた場所。今も奴隷市場の建物が残っており、拷問道具が並んでいる。広場からはサルバドールのカラフルな青やピンク色に塗られた植民地時代から続く歴史のある建物を一望することができ、レストランやカフェ、お土産屋などが立ち並んでいる。昼間はレストランやカフェで足を休める場に、夜には広場で繰り広げられるカポエイラなどのライブショーのステージに早変わりする。
住所:Pelourinho, Salvador – State of Bahia
メルカード・モデーロ市場
ラセルダ・エレベータのふもとからすぐのところにあるメルカード・モデーロ市場は、サルヴァドールのカラフルなお土産を買える大規模民芸品マーケット。昔は、この場所で食料品や雑貨以外に奴隷たちも売りさばかれていた。賑やかな街の雰囲気とは正反対の悲しい歴史がある。2階のテラスでは郷土料理のレストランがあり、カポエイラ・ショーも鑑賞出来る。
エレバドール・ラセルダ
「サルバドール・デ・バイア歴史地区」は崖の上部と下部の2エリアに分かれており、「上町」・「下町」と呼ばれている。その上町と下町を結ぶラセルダ・エレベーターは、1873年に建設され、4台稼働しており、高さは72m(普通のビルの高さにして20階建て)、一度に128人を運ぶことができる。毎日2万人もの人々を乗せている。暑い日にはエレベーター内部にも冷暖房機能があるので、快適に上町、下町を行き来することができる。エレベーターで下町に降りると美しい海の景色、エレベーターの上は、サンセットスポットになっている。
【住所】Praça Visconde de Cayru, Centro
【時間】6:00〜0:00
【料金】片道0.15 ❨約5円❩
【アクセス】ペロウリーニョ広場からタクシーで10分ほど
バジリカ大寺院
ジェズス広場の西側に位置する17世紀にブラジルで初めての大聖堂として建築された大聖堂。バロック様式の建築で外観の建築には15年、内装には95年もの月日をかけて作り上げており、椅子や天井画、彫刻や礼拝堂など煌びやかな装飾で外観からは想像がつかないほどの豪華さ。入り口部分には、ポルトガルから運ばれてきたリオス石で造られたファサードがあり、イエズス会の聖人たちの像が立ち並ぶ正門も見どころ。
【住所】Largo Terreiro de Jesus, s/n – Pelourinho, Salvador – State of Bahia
サン・フランシスコ教会
ペロウリーニョ広場から徒歩4分ほどに位置する18世紀初頭に建てられた教会。ブラジルにおけるバロック建築の最高峰と言われ、ファサードは金の彫刻で埋め尽くされ、内部の壁や天井には金粉がふんだんに使用されているので、「黄金の教会」と呼ばれている。350以上もの教会建築を有するサルヴァドールで観光客に1番人気を誇る。毎週火曜日は、サン・フランシスコ教会の「祝福の日」と呼ばれ多くの信者が訪れる。帰りにはすぐ隣にある観光スポット「オルデン・テルセイラ・デ・サン・フランシスコ教会」へ行くのも忘れずに!!
【住所】Largo do Cruzeiro de São Francisco, S/N – Pelourinho
【時間】月・水〜土 9:00〜17:30 火 9:00〜17:00 日 10:00〜15:00
【料金】 R$5 ❨約150円❩
リオ・ブランコ宮殿
ラセルダ・エレベーターで上にあがると、目の前に真っ白い綺麗なリオ・ブランコ宮殿がある。旧ブラジル政府本部だった建築物でブラジル軍の本部や監獄としても使われていた。華やかな外観が目を引く宮殿内部は博物館になっていて、無料で天井画や彫刻、絵画を見学できる。テラスからは、サルヴァドールの青い海を眺めることができる。
【住所】Praça Tomé de Souza – S/N – Centro, Salvador
【時間】火〜金曜:10:00〜18:00 土日月:定休日
【料金】無料
ボンフィン教会
サルバドール中心地よりバスで約20分の所に位置する歴史ある「奇跡の教会」と呼ばれる教会。ブラジルへ向かう途中で遭難しそうになったポルトガル船の船長が感謝の気持ちを表すために建設し、その後も奇跡が続いたので人々が祈りを捧げに訪れるようになった。この教会では病気やケガに苦しむ人達が、マネキンを天井から吊るすと治してもらえると信じられ、教会内の一室にマネキンの手や足を願掛けとして奉納することで知られる。教会の周りの無数のリボンは、人々が願をかけて結んだもので、「ミサンガ」の発祥の地でもあるとされている。願い事がある人は、教会の前で売っている「フィタ」というリボンを10本セットでR$1❨約30円❩で購入して手首に巻いて、3回結び目を作り3つお願いをすると願いが叶うかも?!
【住所】Largo do Bonfim, s/n – Bonfim, Salvador
【時間】月:9:00〜18:00 火〜木・土:6:30〜18:30 金・日:5:30〜18:30
【料金】無料
バーハ灯台
1598年に建設されたトドス・オス・サントス湾を望む岬に立つ要塞で、灯台としての役割も担うブラジル最古の要塞。ブラジル海軍が所有しており、要塞の内部はバイーア海洋博物館になっており、昔使用していた奴隷船の仕組みについても詳しく展示されており、サルヴァドールの歴史や文化を知ることができる。夕日が美しい観光スポットとしても知られており、夜はロマンチックにライトアップされる。
【住所】206, R. do Gavaza, 24 Barra, Salvador
おすすめビーチ
サルヴァドールには、ビーチリゾートとして知られており沢山のビーチがある。冬でも温暖で、年間を通してビーチで楽しめる。マリンスポーツも楽しめる。
バーハ海岸
旧市街から南に4kmほどに位置する、バーハ海岸は地元の人や観光客で賑わうビーチリゾート。白く美しい白砂のビーチの周辺にはホテルやカフェ、レストランが立ち並ぶ。夜も海風を感じながらお酒を楽しめるバーもオープンし、多くの人で賑わっている。アクセス方法は、セントロのチリ通りR.ChileからバハBarra行きのバスで30分ほど。タクシーだと15分ほどで到着するのでアクセスも便利。
【住所】Av. Sete De Setembro, Salvador
プライア・ド・フォルチ
サルバドールからならタクシーやバスを利用して1~2時間ほどのプライア・ド・フォルチは「ブラジルポリネシア」と呼ばれている。ホテル、レストラン、お土産屋が徒歩で行ける範囲内に集中しており、治安も良い。ウミガメの水族館もあるプライア・ド・フォルチは、海亀保護プロジェクト(Projeto Tamar)で有名な場所で、2008年までに800万頭以上のカメを海に放出している。サルヴァドールからの日帰りツアーなども出ている。
おすすめホテル
ペスターナ コンベント ド カルモ ホテル
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旧市街地に位置し観光の中心地から徒歩10分ほどの丘の上にあるホテル。敷地内は手入れのゆきとどいた庭があり、サルヴァドール市街とは違った雰囲気を体験できる。価格はリーズナブルだがウェルカムドリンクのサービスもある。
【住所】Rua Do Carmo, 1-Pelourinho, Salvador
【電話番号】+55-71-33278400
アラム ヤミ ホテル
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ぺウリーニョ広場から徒歩15分の場所に位置する旧市街地にある5つ星ホテル。部屋は南国を思わせるような爽やかで明るい雰囲気で、落ち着いて過ごすにはもってこい。天井がガラス張りになっていて、星空を見れられるのもポイント。また、2つある屋外プールや部屋から見えるオーシャンビューが美しい。
【住所】Direita de Santo Antonio, 132 Santo Antonio Alem do Carmo, Salvador
【電話番号】
シェラトン ダ バイア ホテル サルヴァドール
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部屋や、屋外プールから見えるロケーションはもちろん、レストランから見る景色は絶景。観光をするのに素晴らしい立地で、他のシェラトンと比較すると少し劣るが、リーズナブルでサービスが素晴らしい。
【住所】Avenida Sete de Setembro 1537 , Salvador