【パタゴニア】1週間でパタゴニア旅行へ行く人の王道ルート

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パタゴニア(Patagonia )

パタゴニアってどこ?


パタゴニア(Patagonia)は、南アメリカ大陸の南緯40度付近を流れるコロラド川以南の地域の総称で、アルゼンチンとチリにまたがる南緯40度以下の、100万㎢もの広大な地域。マップのピンはパタゴニアの観光のハイライトの一つ、パイネ国立公園を指してる。

パタゴニアについて

パタゴニアの由来は、1520年にこの地を訪れた冒険家マゼランが見たという、先住民族の使用していた大きな毛皮の靴「パタゴン」からきている。パタゴニアは、チリおよびアルゼンチンで約30の国立公園があり、希少な動植物だけでなく、切り立った山岳地帯や蒼々とした氷河など大自然の宝庫である。チリ側はフィヨルドが複雑に入り組んだ山と湖の変化に富んだ地形で、緑豊かな景色が続く。一方、アルゼンチン側は乾燥した不毛の大地で、荒涼とした景色が果てしなく続き、山、牧場、氷河や湖など様々な見所がある。

パタゴニアの気候について

面積にして日本の約3倍あるパタゴニア地帯なので、「この季節だからこの格好で」とは一概には言えないが、偏西風と、南アンデスから流れてくる冷たい下降風の影響で、1年を通じて西からの強風が吹く。

パタゴニアは、日本と同じように明瞭な四季があり、最高気温が10~15度前後の日中過ごしやすい気温で、日照時間も長くなる夏季(12〜2月)が、ベストシーズン。特にこの時期は、観光からトレッキングまで盛んに行なわれ、ペリトモレノ氷河では、氷が溶け、1年で最も崩落を見ることができる季節。ただ、世界中の観光客やトレッカーが押し寄せ、ホテルや飛行機そしてガイドが混み合うためできるだけ早い予約が必要となる。

服装や靴は?

夏でも、日中と朝晩の気温差があるため、厚手の上着やフリース、ダウンジャケットが必要。重ね着を基本とし、脱ぎ着で対応できる服装が良い。ジャケットは強風に備えてウインドブレーカーや、アウトドア用のジャケットが適している。

また、紫外線が強く、氷河鑑賞では氷河に太陽が反射してまぶしいことも多いので、日焼け止め、サングラス、帽子や乾燥対策の保湿クリームなどなど日差し対策もあった方が良い。

また、靴については、歩いての観光が多いので、歩きなれた通常の運動靴やスニーカーで行ったがよい。氷河トレッキングツアーでは、普通の靴に紐で取り付けられるタイプのアイゼンを、現地にて無料で貸し出している。

パタゴニアへのアクセス

日本とは地球の反対側に位置する南米パタゴニア地帯。日本から米国を乗り継いでチリまたはアルゼンチンまで約25~30時間。そこからパタゴニア観光の拠点となる場所までさらに国内線で約3~4時間。

【エル・カラファテ拠点の場合】アルゼンチン側のパタゴニア最大の観光拠点であるエル・カラファテの町まではアルゼンチンの首都のブエノスアイレスより国内線で約3時間(往復25,000円〜)。最寄り空港はエル・カラファテ空港(FTE)。ペリトモレノ氷河観光には最低でも2泊は必要で、トレッキングやパイネ国立公園へのツアーなど、4、5泊滞在しても楽しみは尽きない。

【プエルトナタレス拠点の場合】チリ側のパタゴニア最大の拠点のプエルトナタレスへは、飛行機でチリの首都・サンティアゴを経由して「プンタアレーナス国際空港」へ移動。その後、プンタアレーナスから更にバスで約3時間走るとプエルトナタレスへ到着する。ここからチリ側最大の見どころであ『トーレス・デル・パイネ国立公園』を目指す。公園内には、切りたった3つの岩山『トーレス・デル・パイネ』や最高峰の『パイネ・グランデ』、氷河が浮かぶ『グレイ湖』等、迫力ある景色が見られる名所があり、世界中からトレッカーが訪れるトレッキングのメッカとしても有名。

1週間パタゴニア旅行のモデルルート

パタゴニアと言えば、「ロスグラシアレス国立公園とペリト・モレノ氷河」、「パイネ国立公園」、「エルチャルテンとトレッキング」、「世界最南端のウシュアイア」、「ティエラデルフエゴ国立公園とビーグル水道クルーズ」、「ナウエルウアピ国立公園」「バルデス半島」「南極クルーズ」など見所がありすぎて、たった1週間で全て周るのは不可能である。特に南極は、飛行機は隔週でしか就航しておらず天気に左右されやすいし、クルーズだけでも最短6泊7日はかかる。そのため、ここでは1週間だけしか観光の時間がない人の王道モデルルートをご紹介。

フィッツロイの天候を考慮してエルチャルティン2泊で記載している(フィッツロイ付近は天候が変わりやすく、曇りや雨も少なくない。雲のかからないフィッツロイを見たければ、何度かチャレンジできるよう日程に余裕を持たせた方が良い)が、フィッツロイにそれほど興味がなければ、ペリト・モレノ氷河ツアーを2日間かけてクルージングとトレッキングをしたり、もしくは、ウプサラ氷河&スペガッツィーニ氷河を訪れたり、組み合わせはごまんとある。

パタゴニアの名物料理

アルゼンチン・パタゴニアは牧畜が盛んなため子羊の丸焼き「コルデロ」や牛肉の炭火焼「アサード」といった肉料理が人気。天然の草を食べている生後1年以内の子羊の肉を使うため、柔らかくジューシーで臭みも全く無くとても美味い。エル・カラファテのアルヘンティーノ湖では、鱒の一種のトゥルーチャも名物で美しい湖で獲れる淡水魚も美味。

また、チリ・パタゴニアは海産物が豊富なためシーフードが名物でチリだとサーモンが有名。肉厚なサーモンは焼いても揚げても美味しい。セントージャと呼ばれる南極ガニは年々収穫量が減っているが、日本でいうタラバガニで有名店にて食べることができる。チリもアルゼンチンもワインの産地としても有名なので、本場でおいしいチリワインも楽しめる。

【世界遺産】ロスグラシアレス国立公園のペリトモレノ氷河

パタゴニア南部にアルゼンチンの世界自然遺産、スペイン語で「氷河」を意味するロス・グラシアレス国立公園(Los Glaciares National Park)がある。太平洋の湿気を含んだ風がアンデスの山々にぶつかり、大量の雪を降らせ、再氷結を繰り返しながら、速い速度で移動する47もの氷河群を擁するロス・グラシアレスの氷河群。南極大陸、グリーンランドに次ぐ世界で3番目の面積を持つ氷河地帯である。

さっぺ
ロス・グラシアレス国立公園を訪れる際は、カラファテでお弁当や飲み物を購入して持参しておいたほうが良い

パタゴニア観光のハイライト、ペリト・モレノ氷河

アルヘンティーノ湖に流れ込むペリト・モレノ氷河(Glaciar Perito Moreno)は、アルゼンチン南部のロス・グラシアレス国立公園内に存在し、その美しさと手軽に氷河トレッキングを楽しめる。ペリト・モレノ氷河の氷は気泡が少なく、透明度が高いため、青い光だけを反射し、氷河トレッキングやクルーズで間近に見ると、神秘的なブルーの輝きを放つ。中央部で1日に約2mも移動し、「生きている氷河」と呼ばれるほど非常に活発で全長約30km、高さ60~100mと非常に巨大な氷河。12月から3月の夏の間は、氷河の先端が轟音とともに氷塊が崩壊し湖になだれ込む瞬間に立ち合えることもある。

ペリト・モレノ氷河へのアクセス

ペリト・モレノ氷河観光の拠点であるエル・カラファテの街へ行くには、ブエノス・アイレスやウシュアイアからも航空便があるほか、夏季には、バリローチェや、バルデス半島観光の基点となるトレレウなどからも航空便がある。ペリト・モレノ氷河へは、エル・カラファテからの日帰りツアーに参加するか、自分でバスで移動して、ロス・グラシアレス国立公園に行くか。

【ブエノス・アイレスからエル・カラファテ空港へ】アルゼンチンの首都のブエノス・アイレスより国内線で約3時間(往復25,000円〜)。1日2便なので早めに予約した方が良い。

【ウシュアイアからエル・カラファテ空港へ】夏季に1日2、3便の直行便が出ている。所要時間は1時間20分(往復20,000円〜)。

【エル・カラファテ空港から市内へ】タクシーかシャトルバスかバスでの移動。タクシーで約20分(500ペソ前後)、シャトルバスは観光客を一人ずつホテルの前まで送るので約1時間かかる(130ペソ)。バスの場合は、ホテルでなくバスターミナルのAntoine de Saint Exsupery 87, Z9405 El Calafate, Santa Cruzに到着する。

べリト・モレノ氷河ツアーの申し込み方法

べリト・モレノ氷河のツアー会社は、カラファテの街中に沢山あるので、前日までに現地で申し込むことも可能だし、ネットで前もって申し込むことも可能。現地の方が安いが、夏季は観光客で溢れ参加できないこともあるので前もって予約しておいた方が安心。下記のサイトから、エル・カラファテのホテルの送迎と英語のガイド付きのロス・グラシアレス国立公園のトレッキングやクルージングのツアーをネットで申し込むことができる。

現地で申し込む場合は、街の中心部のリベルタドール通りにレストラン、スーパー、ATM、旅行会社などが集まっているのでそこで申し込みができる。「Hielo&Aventura」は、クレジットカードの手数料もかからず他の会社よりも値段も安く申し込むことができる。この会社のホームページでツアーを予約することもできる。

【名称】Hielo & Aventura
【住所】Av. del Libertador 935, Z9405 El Calafate, Santa Cruz
【電話番号】 +54 2902 49-2205
アルゼンチンのバス会社共通の予約サイト: https://www.plataforma10.com.ar/en
エルカラファテ発のバス会社は全てここで予約できるが、ユーザ登録が少し難しいのと、予約済みチケットを紙に印刷するのが必須。

ペリト・モレノ氷河の楽しみ方

カラファテ発のツアーに参加するのが一般的。ツアーに参加した場合、朝7〜8時にミニバスかバスがホテルを巡って観光客をピックアップ。車内でガイドから簡単にペリト・モレノ氷河の成り立ちや、氷河の作られ方について説明がある。ロス・グラシアレス公園チェックポイントや氷河全景の撮影ポイントに立ち寄りつつ、約1、2時間かけてロス・グラシアレス国立公園へ行く。(それまでトイレに行けない)

1日しか観光日程がない場合は、人気のべリト・モレノ氷河トレッキング&展望台のツアーかクルージング&展望台へ行く終日ツアーに参加するのがおすすめ。もしウプサラ氷河&スペガッツィーニ氷河を巡るクルージングツアーにも参加するなら、べリト・モレノ氷河ツアーの前に行った方が良い。

ペリト・モレノ氷河クルーズ

氷河クルーズでは、150名ほど乗れる船で、全長約30km、高さ60~100mの氷河の壁に接近することができる。運が良ければ、轟音と共に崩れゆく巨大な氷塊を目の前で見ることができる。

ペリト・モレノ氷河の展望台

ペリト・モレノ氷河の展望台は、5つのコースに分かれており、一つのコースが30分〜1時間半かかるので、全てを見て周ると時間が足りない。夏場は氷河崩落を目の前で見れるチャンスがあるので長い時間見たい人や、氷河の上を歩くことに興味が無い人は、展望台だけに行く人もいる。

ペリト・モレノ氷河のトレッキング

氷河を歩くツアーは、ビッグアイス(BigIce)とミニトレッキング(MiniTrekking)2種類があり、ビッグアイスの場合は、約4時間氷河の上を歩きミニトレッキングの場合は、約2時間氷河の上を歩いてトレッキングをする。

氷河トレッキングのツアーの流れは、ロス・グラシアレス国立公園に到着後、ボートで約30分の対岸の氷河トレッキングの拠点に移動する。スペイン語ガイドと英語ガイドに分かれて氷河トレッキングについての簡単な説明と注意を受け、荷物を置き、船着き場から約10分歩いてアイゼンの装着地点に行く。各自、アイゼンを装着した後、トレッキングスタート。ガイドさんを先頭に、蒼い氷河やクレバスを見ながら歩き、歩いた後は、氷河を見ながら、氷河の氷を使ったウイスキーのオン・ザ・ロックを飲む。その後、ボートで元の船着き場に戻り、カラファテの町へ戻る。

※ ロス・グラシアレス国立公園の規定に基づき、ミニハイキングは満65歳以下の方のみ参加できる。

【日帰りツアー】ウプサラ氷河&スペガッツィーニ氷河のクルージング

エル・カラファテから西へ約40kmのバンデラス港から出港し、最初に1時間半ほどかけてウプサラ氷河(表面870㎢でペリトモレノ氷河の約2倍を誇る)を目指し、そこで漂っている氷河に近づき写真撮影の時間を設けつつ、45分ほど周辺を航行する。その後、1時間かけてスペガッツィーニ氷河(高さ約80100mの氷の壁で有名)へ向い、途中同様に漂っている氷河を眺めつつ、メインのスペガッツィーニ氷河へ向かう。スペガッツィーニ氷河周辺を45分ほど航行する。1時間ほどかけて出発地へ帰港する約5時間のクルージングツアー。

さっぺ
ちなみに船内には軽食の販売しかしていないので、ランチの準備をしておいたほうが良い。

【日帰りツアー】チリのトーレス・デル・パイネ国立公園

パイネ国立公園は、パタゴニアの魅力全てが凝縮しているといわれるほどの大自然が広がる。公園内はトーレス・デル・パイネをはじめグレイ湖、ペオエ湖といった素晴らしい自然があり、日帰りツアーから1週間ほどトレッキングをする人まで様々。

カラファテからの日帰りツアーの場合、早朝6時前後出発で、チリとの国境へ向かう。国境通過後、サルミエント湖、アマルガ湖、パイネ滝などを見学し、ノルデンホールド湖の展望台からの景色を眺め、サルトグランデ滝への約1時間の簡単なトレッキングを行い、ペオエ湖の展望台から湖と山が織りなす風景を楽しむ。その後、国境に向け移動し、国境を通過し21時半前後にカラファテへ戻る。

その他のツアー

エルカラファテのツアー会社にて多数の現地ツアーを申し込むことができる。小型の豪華クルーズにて、アルゼンチン湖北部に位置する、ウプサラ氷河鑑賞をする氷河グルメ・クルーズや船でのみアクセス出来るクリスティーナ牧場馬ツアーや馬に乗って山の上まで行き、絶景を楽しむ乗馬ツアー・ロープスライダー(ジップライン)で、絶景の中を滑走するツアー・エルチャンテンや、パイネに行くツアーなど、様々なツアーがある。

チャルテンと絶景のフィッツ・ロイ山

ペリトモレノ氷河の北、チリとの国境に接するアルゼンチン南部に位置する名峰フィッツ・ロイ山(3,405m)。空を切り裂くような、険しくも美しい峰もまた、パタゴニアを語る上では外せないハイライトの一つ。世界中のクライマーの聖地だが、普段雲に隠れていることが多い事から、先住民にはエル・チャルテン(=煙を吐く山)と呼ばれていた。

さっぺ
フィッツロイはアウトドアブランド「patagonia」のロゴのモデルになった山!!

カラファテからエル・チャルテンへの行き方

エル・チャルテン村は、パタゴニアの名峰・フィッツロイとセロトーレの山麓にあり、カラファテから約220kmの所にある小さな村。エルチャルテン村をベースに、体力や経験に合わせて、フィッツロイ朝日展望ツアー、テント泊トレッキング、日帰りハイキングなどを手配できる。

エルチャルテンへは、カラファテからバスで約3時間30分程度。現在3社のバス会社が運行しているので、カラファテのバスターミナルに行き、希望の曜日・時間・料金のバスを予約して購入。もしくは、街中にある旅行会社でも手配可能です。ハイシーズンの期間は毎日3便運航している(カラファテ発8時・13時・18時、チャルテン発7時半・13時・18時)。

フィッツロイのトレッキングコース

フィッツロイ山周辺には半日程のミニトレッキングから、数日間テント泊をしないといけないコースまで、レベルに合わせて選べるコースが沢山ある。初心者には往復4,5時間で行ける「カプリ湖コース」が人気。体力に自信がある人は、往復10時間の「ロストレス湖コース」が人気。往復約7〜9時間の「トーレ湖へのトレッキング」では、セロ・トーレを間近に眺望できる。フィッツロイ山は、へたにツアーに参加しても雨なら何にも見えないし、エルチャルテンに宿をとれば、個人で簡単にトレッキングすることができる。それでもガイド付きでトレッキングをしたいという方は、下記サイトで前もって予約することができる。

https://www.tripadvisor.jp/Attractions-g316035-Activities-c42-El_Chalten_Province_of_Santa_Cruz_Patagonia.html

https://www.tour.ne.jp/w_optional/list/?kwd=エル%20チャルテン

テント泊のトレッキングでは、山小屋はないが、キャンプ場がいくつか整備されており、予約不要で無料で利用できる。簡易トイレだけが設置されている。エル・チャルテンに登山のレンタル用品店が何カ所かあるため、キャンプする場合は現地でレンタルできるが、ハイシーズンはテントや寝袋の在庫がない店も多いので予約しておいた方が良い。

さっぺ
トレッキングルート上に売店はないので、必要な食糧はエルカラファテやエルチャルテンで調達しておいたが良い。

赤フィッツロイの絶景を見るには・・・

朝日に照らされた「赤フィッツロイ」を見たいがために朝早くからトレッキングに出発する人はとても多い。ビュースポットとしては、「ロストレス湖(Laguna de los Tres)」、「カプリ湖」、「フィッツロイ展望台」から見る人が多い。

ロストレス湖から見る場合は、深夜にエル・チャルテンを出発して弾丸登山をするか、前日にロス・トレス湖の2km手前のキャンプ地に宿泊し、日の出1時間前からロス・トレス湖を目指して登山をする。

カプリ湖往復コースは、村から往復4~5時間ほどなので、フィッツ・ロイ直下までは時間的にも体力的にも厳しい人におすすめ。

フィッツロイ展望台は、トレッキングでも行けるし、車を手配して車で見に行くこともできる。

 

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